記事に出てくる統計・臨床研究用語を、五十音順にまとめています
A–Z
Estimand
具体的に何を治療効果として推定するかの定義
Fisherの正確確率検定
症例数が少ない場合にも使える割合の比較法
Full Analysis Set(FAS)
ITTの考え方にできるだけ近づけた解析集団
I²統計量
結果のばらつきのうち異質性が占める割合
MMRM
経時的な繰り返し測定値を解析する混合モデル
PRISMA
システマティックレビューの報告指針
Safety Analysis Set
主に実際に治療を受けた対象者の安全性集団
STROBE
観察研究の報告指針
t検定
主に2群の平均値を比較する検定
Welchのt検定
2群の分散が異なる場合にも使えるt検定
Wilcoxon符号付順位検定
順位を用いて対応のある2群を比較する検定
Wilcoxon順位和検定
順位を用いて独立した2群を比較する検定
あ
異質性
研究間で対象・方法・結果などが異なること
一般化線形モデル(GLM)
さまざまな種類の結果を扱う回帰モデルの枠組み
イベント
死亡・再発・増悪など解析対象の出来事
陰性的中率(NPV)
検査陰性者のうち実際に病気でない割合
陰性尤度比
陰性結果が病気らしさを下げる程度
後ろ向き研究
既存の過去情報を利用して行う研究
後ろ向きコホート研究
過去の記録を用いて経過を調べる研究
打ち切り
イベント時刻を最後まで観察できないこと
横断研究
ある一時点で曝露と健康状態を調べる研究
オッズ
起こる確率と起こらない確率の比
オッズ比(OR)
2群のイベント発生オッズの比
か
回帰係数
要因の変化と結果の変化の関係を表す値
回帰分析
結果と一つ以上の要因の関係を調べる方法
介入研究
研究者が治療などを行い効果を評価する研究
過学習
手元のデータに合いすぎ新しいデータに弱い状態
仮説検定
データと仮説の整合性を調べる方法
片側検定
事前に決めた一方向の差だけを調べる検定
カテゴリー変数
分類を表す変数
間隔尺度
値の差に意味がある数値尺度
観察研究
治療を割り付けず対象を観察する研究
観測値
実際に測定・記録された個々の値
感度分析
仮定や方法を変えて結論が変わらないか確認する解析
害必要数(NNH)
1人の有害事象増加につながる治療人数
記述統計
データの特徴を数値や図で要約する方法
帰無仮説
通常「差や関連がない」と置く基準の仮説
キャリブレーション
予測確率と実際の発生割合が一致する程度
競合リスク
別イベントが目的イベントの発生を妨げる状況
共変量
結果に関連し解析で考慮する変数
偽陰性
病気の人を誤って陰性と判定すること
逆因果
原因と思ったものが実際には結果から生じる関係
偽陽性
病気でない人を誤って陽性と判定すること
区間推定
母数を含むと考える範囲を推定すること
クラスターランダム化試験
病院や地域など集団単位で無作為化する試験
クロスオーバー試験
同じ対象者が時期を変えて複数治療を受ける試験
決定係数(R²)
モデルが結果のばらつきを説明する程度
研究プロトコル
研究目的や方法を実施前に詳しく定めた計画書
効果修飾
患者背景などにより治療効果が異なること
交互作用
一つの要因の効果が別の要因で変わること
交差検証
データを分けてモデルの予測性能を評価する方法
固定効果モデル
全研究が共通の一つの効果を推定すると考えるモデル
混合効果モデル
個人差などを考慮して反復データを扱うモデル
さ
最小値
データ中で最も小さい値
最小臨床的重要差(MCID)
患者に重要な最小限の変化量
最大値
データ中で最も大きい値
最頻値
最も頻繁に現れる値
散布図
2つの数値の関係を点で示す図
残差
実際の値とモデルの予測値との差
システマティックレビュー
明確な方法で関連研究を網羅的に集め評価する研究
四分位数
データを4等分する位置の値
四分位範囲(IQR)
中央50%のデータが含まれる範囲
出版バイアス
特定の結果をもつ研究ほど出版されやすい偏り
主要評価項目
研究で最も重要な効果を評価する項目
症例集積研究
特徴を共有する複数症例をまとめた研究
症例対照研究
結果の有無から過去の曝露を比較する研究
症例報告
特徴的な一症例を詳しく報告する研究
真陰性
病気でない人を正しく陰性と判定すること
真陽性
病気の人を正しく陽性と判定すること
信頼区間
推定値の不確かさを範囲で示したもの
時間依存性共変量
時間とともに値が変わる説明変数
事後解析(Post hoc解析)
データを見た後に追加で計画・実施する解析
実用的臨床試験
実際の診療に近い条件で効果を評価する試験
従属変数
説明される側の結果変数
順序尺度
カテゴリー間に順序がある尺度
情報バイアス
測定や情報収集の問題による結果の偏り
推定
標本から母集団の特徴を推測すること
制限平均生存時間(RMST)
決めた時点までの平均的なイベントなし期間
精度
推定結果の不確かさがどの程度小さいか
切片
説明変数が基準値のときの結果を表す値
線形回帰
数値結果と要因の関係を直線で表す方法
選択バイアス
対象の選ばれ方によって生じる結果の偏り
絶対リスク
ある集団でイベントが実際に生じる確率
絶対リスク減少(ARR)
治療でイベント確率が何ポイント減ったか
全生存期間(OS)
基準時点から原因を問わず死亡するまでの時間
想起バイアス
過去の出来事の思い出し方の違いによる偏り
相対リスク減少(RRR)
治療でリスクが相対的にどれだけ減ったか
測定バイアス
測定方法の系統的な違いによる偏り
た
対照群
評価対象の治療と比較する基準の群
対立仮説
帰無仮説に対し「差や関連がある」とする仮説
多施設研究
複数の施設が参加して行う研究
単群試験
対照群を置かず一つの治療群を評価する試験
探索的評価項目
新たな仮説や知見を探るための項目
単施設研究
一つの施設のみで行う研究
単盲検
治療内容を一部の関係者に知らせない試験
第一種の過誤
差がないのに「差がある」と判断する誤り
第二種の過誤
差があるのに検出できない誤り
代理評価項目
重要な結果の代わりとして用いる項目
中央値
小さい順に並べたとき中央にある値
中間解析
試験終了前に途中のデータを解析すること
調整
他の要因の影響を考慮して比較すること
調整済み推定値
他の要因を考慮して得た効果の推定値
治療群
評価対象の治療を受ける患者群
治療必要数(NNT)
1人のイベントを防ぐために必要な治療人数
適合度
モデルが実際のデータに合う程度
点推定
母数を一つの値で推定すること
データ
研究や観察で得られた情報
データ分布
値がどのように分布しているか
統計解析計画書(SAP)
解析方法を事前に詳しく定める文書
統計学的有意差
偶然だけでは説明しにくいと判断された差
統計量
標本データから計算される値
統合推定値
複数研究の結果をまとめて求めた効果の推定値
独立変数
結果を説明する側の変数
度数
ある値や分類が現れる回数
連続変数
連続した数値をとりうる変数
な
二重盲検
患者と評価者など双方に治療内容を知らせない試験
二値変数
2つの値だけをとる変数
人時間
各対象者の観察時間を合計したもの
人年
観察時間を年単位で合計したもの
は
箱ひげ図
中央値や四分位範囲を示す図
ハザード
その瞬間にイベントが起こる速さ
ハザード比(HR)
2群の瞬間的なイベント発生率の比
発生率
観察時間あたりの新規イベント発生頻度
範囲
最大値と最小値の差
バイアス
研究結果を真の値から系統的にずらす原因
曝露
結果との関連を調べる要因や経験
パーセンタイル
小さい順に並べた位置を示す値
非盲検
治療内容を隠さず行う試験
標準化平均値差(SMD)
平均値差を標準偏差単位で表した指標
標準偏差(SD)
個々のデータのばらつきの大きさ
標本
母集団から研究のために選んだ一部
標本抽出
母集団から研究対象を選ぶこと
比率尺度
差と比の両方に意味がある数値尺度
非劣性マージン
非劣性とみなせる最大の許容可能な効果差
ファンネルプロット
出版バイアスなどを視覚的に検討する図
フォレストプロット
各研究と統合結果の効果量・信頼区間を示す図
不確実性
推定結果にどの程度の曖昧さが残るか
複合評価項目
複数イベントをまとめて一つとして扱う項目
副次評価項目
主要評価項目を補足する評価項目
分散
平均からのずれを二乗して平均した値
分散分析(ANOVA)
主に3群以上の平均値を比較する方法
プラセボ
有効成分を含まない比較用の模擬治療
プロトコル逸脱
研究計画書の手順から外れた行為や事象
平均値
全値の合計をデータ数で割った値
平均値差
2群の平均値を引き算した治療効果
並行群試験
複数の治療群を同時期に追跡して比べる試験
変数
対象者ごとに異なる値をとる項目
変動係数(CV)
標準偏差を平均値に対する割合で示した値
ベースラインリスク
治療前の基準となるイベントリスク
棒グラフ
分類ごとの値を棒の長さで示す図
母集団
結論を当てはめたい対象全体
母数
母集団の特徴を表す未知の値
ポアソン回帰
件数や発生率と要因の関係を調べる方法
ま
前向き研究
研究開始後の出来事を追って調べる研究
右打ち切り
最終観察時より後にイベントが起こりうる状態
未調整推定値
他の要因を考慮せず得た効果の推定値
無増悪生存期間(PFS)
病勢進行または死亡までの時間
無病生存期間(DFS)
治療後に再発などが起こるまでの時間
名義尺度
順序のないカテゴリーを表す尺度
メタ解析
複数研究の結果を統計的に統合する解析
盲検化
治療内容を患者や評価者などに知らせないこと
モデルの仮定
モデルを適切に使うために必要な条件
や
有意水準
統計学的有意と判断する事前の基準
尤度比
検査結果により病気らしさがどう変わるかの指標
有病率
ある時点・期間に病気をもつ人の割合
陽性的中率(PPV)
検査陽性者のうち実際に病気である割合
陽性尤度比
陽性結果が病気らしさを高める程度
予測値
統計モデルによって計算された結果の予測
ら・わ
ランダム効果モデル
研究ごとに真の効果が異なりうると考えるモデル
ランドマーク解析
特定時点の状態を基準にその後の予後を比べる解析
リードタイムバイアス
早期診断だけで生存期間が長く見える偏り
離散変数
飛び飛びの数値をとる変数
リスク
一定期間内にイベントが起こる確率
リスク差(RD)
2群のイベント確率を引き算した差
リスク比(RR)
2群のイベント確率を割り算した比
率(Rate)
観察時間あたりのイベント発生頻度
率比(Rate Ratio)
2群のイベント発生率の比
両側検定
正負どちらの差も調べる検定
臨床研究
人の健康・疾病・治療を科学的に調べる研究
臨床的有意性
患者や診療にとって意味がある程度の差
累積発生関数(CIF)
競合リスクを考慮してイベント確率を示す関数
累積発生率
一定期間に新しく病気を発症する人の割合
レングスタイムバイアス
進行の遅い疾患ほど検診で見つかりやすい偏り
ロジスティック回帰
二値結果と要因の関係を調べる方法
歪度
分布の左右の非対称さを示す指標
割合
全体のうち特定のものが占める部分
割付の隠蔽
次の割付群を事前に分からなくする方法
